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おばあちゃんの書

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夏に亡くなった祖母の書

初めて見た時から大好きな書で、いつも祖母に譲って欲しいとおねだりしていたもの

「これはおばあちゃんの傑作やから駄目、私が死んだらあげるわ」

いつも返事は変わらず、そう冗談めかして言って笑っていた祖母

お願いすればたいがいの書は譲ってくれましたが、これだけは絶対手放さなかった

祖母が本当に気に入っていたものだったようです

 

祖母が亡くなった時に、この書のことを思い出しました

いろんな事情でもう訪ねることのない祖母の家にある、あの書はどうなったんだろう。。。

葬儀の際に、晩年まで祖母の思いに沿ってくれていた大叔父と出会い

思い出話方々、祖母に譲ってもらったいくつかの書が形見になってしまった、と話す私に

「わしは『井の中の蛙』を譲ってもらったんや」と大叔父が言うではありませんか

祖母の大事な書がちゃんと大切な人の手元にあったことがわかり、安心とうれしさから

私が気に入っていた作品だったこと、もし処分されていたら・・・と気になっていたことなどを

思わず勢いよく話してしまいました

 

そして、祖母の家の応接間の奥の廊下に飾られていた『井の中の蛙』は、今私の手元に

私のブログを読んだ大叔父が四十九日の法要の後、実家に届けてくれたそうです

そもそも祖母が大叔父に託したもの、「大切な形見だから」と父親も遠慮したようですが

大叔父は、この書はぜひ私が持っているべきだから、と置いていかれたそうで

大叔父に深く感謝です・・・

おばあちゃん、傑作の書は私が譲り受けました、大切にするからね

そして、いただいた書のお返しに、私からおばあちゃんに届けたいもの。。。

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秋の敬老の日にhinataが描いた「おじいちゃんおばあちゃんの絵」

義父母にも、私の両親にも、似ていない、しかもひとりだけ?の絵に「??」でした

後でhinataに尋ねると「おおばあちゃんを描いた」と言うのです

そう、これは葬儀の日、棺の中でたくさんの花に囲まれていた祖母、最後の似顔絵

「まわりにお花もいっぱい描いたで、きれいやろ」と少し得意げに話すhinata

葬儀の日、別れの意味もわからずにただ退屈と戦う彼にも、何か印象に残ったのでしょう

祖母の死にやりきれなさを抱いていた私には、その無邪気さがうれしくも切なかった

でも、少し時が経った今になり、いただいた祖母の書と並べてながめると

あの日、あまりに痩せて在りし日の姿の面影もない祖母の姿に胸を痛めましたが

まあるいお顔に、あざやかな紅をひいて花に囲まれて微笑む、hinataの描いた似顔絵

うん、とっても上手・・・何だか気持ちが救われる様な気がするのです

  

『井の中の蛙 大海を知らず』

このことわざには続きがあるそうです

『・・・されど、空の青さを知る』と

祖母の書に描かれた蛙は、井の中で慢心して小さな世界で悠々と泳いでいるのか

はたまた暗い井の中から空を見上げて、明日への希望を抱いているのか

いずれにしろおばあちゃんがいる空から見れば、下界の私達は皆小さな蛙かしら

下界に住む小さな小さな蛙が描いた拙い似顔絵、そこから見えるかな

彼もまた、空を眺めその青さを知る蛙でありますように、そこから見守っていてください

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